屋根防水工事の種類と選び方とは？費用や耐久性も解説

更新日 : 2024.10.04

築年数が経ち、そろそろ屋根の防水工事を検討している方へ。
家を守る上で、屋根の防水工事は非常に重要な要素です。

しかし、いざ検討を始めると、様々な工法があり、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は、屋根防水工事の種類や選び方について、費用や耐久性も踏まえて解説していきます。

□屋根防水工事の種類

屋根の防水工事は、建物の寿命を左右する重要な要素です。
様々な種類があるため、それぞれの特徴や費用、耐久性を理解し、自分の家に最適な工法を選ぶことが重要です。
本記事では、代表的な4種類の防水工事について、メリット・デメリットを比較解説します。

1:ウレタン防水

ウレタン防水は、液状の防水材を下地に塗ることで防水効果を高める工法です。
複数回重ね塗りすることで防水層を形成し、伸縮性のあるゴム状になるため、建物の内部に水が入り込むことを防ぎます。
耐用年数は8～12年程度で、比較的安価なため、多くの住宅で採用されています。

・比較的安価
・複雑な形状や屋上などでも施工可能
・既存の防水材の上に重ね塗りできるため、工期が短い
のメリットと、

・職人の技術によって塗りむらが出る可能性がある
・経年劣化により、定期的なメンテナンスが必要
のデメリットがあります。

2:FRP防水

FRP防水は、強度が高く軽量で耐久性に優れた繊維強化プラスチック（FRP）をシート状にしたものを、ガラスマットで防水層を作り、トップコートを塗装して硬化させる工法です。
耐水性・耐候性・耐食性に優れ、耐用年数は10～12年程度です。

・塗膜防水とシート防水を合わせた工法のため、継ぎ目がなく、様々な形状の屋根に対応できる
・見た目が綺麗
のメリットと、

・経年劣化によってトップコートが劣化するため、定期的な塗り替えが必要
・伸縮性に乏しいため、ヒビが生じやすい
のデメリットがあります。

3:シート防水

シート防水は、防水シート（合成ゴム系シート・塩化ビニル系シート）を貼る防水工法です。
近年では、塩化ビニル系シートの需要が高まっています。
耐用年数は10～15年程度で、耐久性が高く、メンテナンスの手間が少なく済むことから、近年人気が高まっています。

・耐久性が高い
・メンテナンスの手間が少ない
・様々な形状の屋根に対応できる
がメリット、

・他の工法に比べて費用が高い
・施工が複雑なため、熟練した職人の技術が必要
がデメリットです。

4:塗膜防水

塗膜防水は、液状の防水材を下地に塗布して防水層を形成する工法です。
ウレタン防水やFRP防水も塗膜防水の一種ですが、ここでは、アクリル系やシリコン系などの塗料を用いた防水工法を指します。
耐用年数は5～10年程度と、他の工法に比べて短めですが、比較的安価で、既存の防水層の上に重ね塗りできるため、リフォームに適しています。

・比較的安価
・既存の防水層の上に重ね塗りできるため、リフォームに適している
・様々な形状の屋根に対応できる
がメリット、

・耐久性が他の工法に比べて低い
・定期的なメンテナンスが必要
がデメリットです。